『野田版 鼠小僧』

『野田版 鼠小僧』

金に目がない棺桶屋の三太が、ひょんなことから鼠小僧に

終盤、追い詰められ、逃げ道を用意されながらも、譲れない人情を守るべく自らの道を絶つことに

汗だくで軽妙に舞台を立ち回る勘九郎。観客に、日常を離れ束の間でも楽しんでほしいという信念。

正月、江戸の町では鼠小僧の芝居が大人気。

 

金にしか興味のない三太は、実の兄が死んでも棺桶屋の出番と喜ぶ始末。その上遺産があると聞いて大はしゃぎ。ところが遺産は善人と評判の與吉(よきち)が相続することに。

 

集団が作り出す考え方の都合の良さ、それに巻き込まれた人間の腑に落ちなさ。

 「空の上から自分のことを見ていてくれる人がいるんだ。」
当時小学校四年の清水大希くん

二年後の五月の歌舞伎座、
『十八代目中村勘三郎襲名披露五月大歌舞伎、清水大希改め中村鶴松部屋子披露』
『菅原伝授手習鑑 車引』の杉王丸として中村鶴松さんが舞台に立ちます。
(ちなみに、梅王丸が中村勘九郎さん、桜丸は中村七之助さん)