『ろんだいえん』
『ろんだいえん』
21世紀落語論
彩流社
三遊亭円丈
3
新作落語はしょせん、草花だ。
古典落語は松の木だ。
4
古典落語という共同幻想
12
アクター、アレンジャー、クリエイター
13
これからはただのアクターの噺家じゃ、バイトしないと生きていくのは難しい
14
六代目三遊亭圓生に入門して古典の才能が認められて抜擢で真打ちになった
17
円丈は、新作のストーリー展開をショートショートから学び、ギャグや感覚は、赤塚不二夫の漫画や東海林さだおの漫画から学んだ。
18
圓生節を意識して抜いた
22
新作でモノになるのは、前座からやってきた噺家
25
芸協の新作の芸の浅さ、ストーリーの浅さ、笑いの浅さではとうてい、志ん生、文楽、圓生には勝てなかった。
31
一緒に食事をしながら台本を読みあげて、その感想を聞かせてもらう
34
仲間は少し売れると遠ざかって行き、逆に少し落ち目になると近づいて来て優しくしてくれる
36
赤塚不二夫や東海林さだおなどの漫画の影響を強く受けた。いや、というよりも、これらの漫画こそ、「現代の落語じゃないか」と思うようになり
41
昔から芸能界にはことわざがある。「ネタだけで生き残った芸人はいない」
49
「笑点」には一切出してもらっていない。
弟子にまで影響があるのは、正直、くやしい。
お笑いは永遠のベタベタとハイブローのふたつの流れがあり、その波が交互にくる。
59
「円丈以前、円丈以後」という言葉だ。誰が言い出したかも知っているけど、名前は言わない。
63
小朝くんはマスコミだましの名人
70
われわれが「江戸」と考えてイメージする「江戸」というのは、民俗学的にはそのほとんどが文化・文政にできて、それらが昭和30-40年代に終わった。
74
ウケるかどうかには、重要な要素として「共感」がある
96
緊張と緩和は、実はもともとドイツ観念論哲学者カントが言った言葉なのだ
105
談志師匠。なぞかけの出そうなお題を紙に書いて天井に貼って寝ながら毎日、なぞかけトレーニングをしていた
109
ウケるギャグって結局、≪今≫があるかどうかだ
111
ギャグの理解力は知能指数に比例する
129
ギャグは弱いものから少しずつ強くしていくのがギャグ公式の鉄則だ
166
夢月亭清麿さん
奥さんは翻訳家で、娘さんは東大
196
円歌師のすごさは、どんな客でも最後には笑わせてしまうところ
216
芸を売る古典の場合は、声はとても大事になる。
小三治はいい。
222
噺家になったのなら、踊りか長唄のどっちかを習いなさい
231
三平師は、袖にある柱を手で掴んでそれで反動を付けて飛び出すロケットスタート。
235
必ず、「俺は名人だ」とか、「爆笑王だ」みたいな顔で挨拶をすることだ
240
おどりは目がとても大事。
見たものが花なら、心に花をイメージする
244
芸は砂の山
芸を動かせ
254
芸が伸びる可能性があるのは50代まで
255
50代ぐらいまでが一番芸人のピークになる