23.子ほめ

八五郎がご隠居の家へやって来て、開口一番「ただの酒を飲ませてくれ」。実は「灘の酒」を聞き違えただけだが、図々しさにご隠居はあきれつつも説く。「本気でただで飲みたいなら、お世辞のひとつも言わなきゃダメだよ」。コツは二つ。大 […]

22.饅頭怖い

江戸の長屋。若い衆が集まって、暇つぶしに「怖いもの・嫌いなもの」の話をしている。ある者は「蛇が怖い」、別の者は「蛙が苦手」、さらに「ムカデ」「蜘蛛」「トカゲ」など、みな思い思いに自分の弱点を打ち明ける。ところが一人、松公 […]

21.鰻屋

新しく鰻屋が開店した。江戸の町人たちは「鰻の蒲焼き」と聞いただけで食欲をそそられる。そこで物好きな客が、開業初日に意気揚々と暖簾をくぐった。ところが、店で出されたのは酒と香の物ばかり。肝心の蒲焼が一向に出てこない。待たさ […]

20.つる

八五郎(はっつぁん)が、いつものようにご隠居の家へ遊びに行きます。ご隠居というのは、町内でも物知りで世間話や昔話をいろいろと教えてくれる年寄りのことです。この日も他愛ない話をしているうちに、話題は「鶴(つる)」に。八五郎 […]

19.看板のピン

若い連中がサイコロ博打(チョボイチ)をしていた。そこへ顔を出したのは隠居の老親分。若い衆に頼まれて胴を取ることにする。親分がサイコロを振ると、壺皿から「一(ピン)」の目が外にこぼれ出た。しかし親分は気づかないふりをして「 […]

18.小言念仏

主人公は「小言幸兵衛」といった風な、毎朝仏壇の前で念仏を唱える男です。ところが彼は、念仏の合間に絶えず家族へ小言を挟み込む。「仏壇に蜘蛛の巣が張っている、掃除しろ、ナムアミダブツ」「花を替えろ、水も替えろ、ナムアミダブツ […]

17.牛ほめ

与太郎は世間から“間抜け”と呼ばれる青年。父親は息子の愚かさに手を焼いていますが、親戚の佐兵衛おじさんが新築したと聞き、「今度こそ与太郎を見直してもらえる好機」と考えます。父は与太郎に新築祝いの口上を伝授します。家は総体 […]

家見舞

兄貴分が新しい家を建てた。そこで義理堅い二人組が「祝いの品を贈ろう」と相談するが、金はほとんど無い。必要なものを直接聞きに行くと、水瓶(みずがめ)が無いのに気づき、これに決めた。備前焼の立派な水瓶は18円、安物でも4円5 […]

15.道具屋

与太郎は、いつまでも遊んでばかりで働かないので、伯父に呼び出されます。「何か商売をやってみろ。内緒でやっている“ど”のつく商売を譲ってやろう」と言われ、与太郎は「泥棒か!」と早とちり。実際には「道具屋(古道具を扱う露天商 […]

14.宮戸川

小網町に住む質屋のせがれ・半七は、将棋に夢中で夜遅くなり、家に帰ると父親に締め出されてしまいます。そこへ同じ町内の幼なじみ・お花も、歌留多会から遅くなって帰り、同じように締め出されて困っていました。行くあてもなく、お花は […]