26.からぬけ
与太郎が友人の源兵衛の家を訪れ、「なぞなぞで賭けをしよう」と持ちかける。最初の問題は「まっ黒で足が四本、角があって“モー”と鳴くものは?」。源兵衛は即答で「牛」。次は「黒くてくちばしがあって“カァー”と鳴くもの」。当然「 […]
25.道灌
八五郎がご隠居の家へ遊びに行くと、貼り雑ぜの屏風に一枚の絵。ご隠居曰く、それは戦国の武将・太田道灌の「山吹の里」の場面。狩りの帰りににわか雨(村雨)に遭った道灌が、雨具(蓑)を借りに粗末な家を訪ねると、若い娘が山吹の枝を […]
24.寿限無
長屋に男の子が生まれた八五郎夫婦。名前を巡って「めでたく長生きでき、食いっぱぐれのない名に」と檀那寺の和尚へ相談に行く。和尚は経文や伝承から縁起のよい語を次々に挙げる――「寿限無(寿命に限りなし)」「五劫のすりきれ(気の […]
23.子ほめ
八五郎がご隠居の家へやって来て、開口一番「ただの酒を飲ませてくれ」。実は「灘の酒」を聞き違えただけだが、図々しさにご隠居はあきれつつも説く。「本気でただで飲みたいなら、お世辞のひとつも言わなきゃダメだよ」。コツは二つ。大 […]
22.饅頭怖い
江戸の長屋。若い衆が集まって、暇つぶしに「怖いもの・嫌いなもの」の話をしている。ある者は「蛇が怖い」、別の者は「蛙が苦手」、さらに「ムカデ」「蜘蛛」「トカゲ」など、みな思い思いに自分の弱点を打ち明ける。ところが一人、松公 […]
21.鰻屋
新しく鰻屋が開店した。江戸の町人たちは「鰻の蒲焼き」と聞いただけで食欲をそそられる。そこで物好きな客が、開業初日に意気揚々と暖簾をくぐった。ところが、店で出されたのは酒と香の物ばかり。肝心の蒲焼が一向に出てこない。待たさ […]
20.つる
八五郎(はっつぁん)が、いつものようにご隠居の家へ遊びに行きます。ご隠居というのは、町内でも物知りで世間話や昔話をいろいろと教えてくれる年寄りのことです。この日も他愛ない話をしているうちに、話題は「鶴(つる)」に。八五郎 […]
19.看板のピン
若い連中がサイコロ博打(チョボイチ)をしていた。そこへ顔を出したのは隠居の老親分。若い衆に頼まれて胴を取ることにする。親分がサイコロを振ると、壺皿から「一(ピン)」の目が外にこぼれ出た。しかし親分は気づかないふりをして「 […]
18.小言念仏
主人公は「小言幸兵衛」といった風な、毎朝仏壇の前で念仏を唱える男です。ところが彼は、念仏の合間に絶えず家族へ小言を挟み込む。「仏壇に蜘蛛の巣が張っている、掃除しろ、ナムアミダブツ」「花を替えろ、水も替えろ、ナムアミダブツ […]
17.牛ほめ
与太郎は世間から“間抜け”と呼ばれる青年。父親は息子の愚かさに手を焼いていますが、親戚の佐兵衛おじさんが新築したと聞き、「今度こそ与太郎を見直してもらえる好機」と考えます。父は与太郎に新築祝いの口上を伝授します。家は総体 […]