『柳家さん喬一門本』
『柳家さん喬一門本』
世にも奇妙なお弟子たち
秀和システム
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小さんの芸の奥深さ、文楽の軽やかさ、圓生の緻密さ、志ん朝の粋や勢い、談志の毒舌、なんと言っても三平のサービス精神
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「死ぬまで修行です」と仰った名人八代目文楽の言葉
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で、卯野さん、次のシフトですが
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小んぶは、父親を早く亡くしている。偶然だが、一門の弟子たちの下から4人は皆、父親を早く亡くしている。
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私は大学を辞め、芸人養成所に
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圓丈師匠は「君は僕の落語、聞いたことあるの?」と仰った。
私はびっくりした。弟子入りする前に、その人の落語を聞くものなのか?
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師匠は常に寄席に出てきたので、弟子入り志願し放題だった
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弟子入り志願は皆思い詰めてくるから、無下に断ると自殺しかねないので、優しく断ってる
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完全に勘違いしていた私には、その兄弟子が神様のように見えました。喬志郎兄さん。
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空港に着いて一時間もせずに強喝にあい、ほぼ一文無し
日本の歴史文化を学んでいる学生
単位が足りず大学は中退。浅草で人力車を曳き
まずは自分を鍛え直さねばと海上自衛隊に入隊したところ、なぜかそれなりの階級
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お願いした回数は27回。お百度参りのつもりでいたので、
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自称恋愛マスターであった私は
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失礼な話だが、容姿や格好は私のほうが勝っていると思った
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「師匠がそう仰るのでしたら、桂南喬師匠のところに」
「南喬兄さんか。なかなか落語を聴いてるね」
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ある程度、社会を経験して噺家になると純粋さに欠けてしまい、要領ばかり良くなって実が少なくなってしまう
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いつからか『虫殺し博士』と呼ばれ始めた
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しまいには、私が「ぶーん」と言う前に「違う」が飛んできた。
その後、沈黙が流れた
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コロッケには白米だろう、お前たちは噺家に向いてないぞ
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痩せたり、太ったり、お前は風船か
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土佐日記の感想を聞かれ
「他人の日記を勝手に読んじゃいけないでしょ」
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真打ちになって半年が過ぎたころ
「噺家、辞めてもいいでしょうか」
「重宝帳を頭から見てみるといいよ」
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「柳田格之進」
それは、まさに私の好きなネタ
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前座のさん坊さんが良かった。荒削りだが光るものがある。古典口調が少し気になるが
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安い時給で怒鳴られる丁稚奉公は就職というエスカレーターに乗るために通過儀礼
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有名になりたいとか人気者になりたいと思っているのなら他所にいったほうがいいよ
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何度やっても「朗読だな」と言われ
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馬鹿、小益じゃねえ、コマースだ!
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泣きだしそうなのを堪えて「辞めさせて下さい」と伝えると
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小さん一門はね、こうやって掛けるんだよ
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身体のことがちょっと心配だが、芸の心配はない
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主任が小さん師匠でもつ離れしていなかった
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さん坊兄さんはほぼ毎日遅刻していた。そしてほぼ二日酔いだった。
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養老ビールを五本
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馬頭兄さんだった。今も昔も変わらないこの兄さんの御指導を三日で見限り
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前座になったその年の9月、池袋演芸場が再開
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私の師匠は自分の弟子には我慢をさせて、他門の弟子を立てることがよくありました。私たちはそれが誇らしかった。
弟子は、師匠が怒るような言動をとったとは思っていません。だから、気付かずにのうのうとしています。