『SDGsが問いかける経営の未来』
『SDGsが問いかける経営の未来』
日本経済新聞出版
モニター デロイト
第1部 SDGs時代の新たな経営モデルの潮流
◇第1章 SDGsをもたらした世界のサステナビリティ底流
自然資本や社会資本に深刻な負荷。資本主義の構造的矛盾。巡り巡って経済価値を棄損。
①「守り」ステークホルダーからの監視・要求
②「攻め」事業機会
③「土台」持続可能性
◇第2章 新たな経営モデルの軸となるCSV
CSV共有価値の創造
大義力×秩序形成力×再現力
「売り手」の概念の広がり。グループ会社、サプライチェーンの上流の取引先。
◇第3章 SDGs時代の新たな経営モデルの変化の方向性
①モノサシの多様化、変動
②経営を舵取りする範囲の拡大(エゴ→エコ)
③経営サイクルの2レンズ化(A将来像を描く→Bどの市場に集中するか→C優先順位を決める→Dリソースを動員する=企業価値(経済価値+社会価値)の創出サイクル)
第2部 企業から見たSDGsの読み解き方
◇第4章 17ゴールを眺めるだけでは見えないSDGsの本質
策定プロセスに達成感
◇第5章 SDGsの背景にある「問いかけ」を理解し、ビジネス言語へ「翻訳」せよ
①貧困≠低収入
貧困=人生に対するコントロールができない状態。他人や組織に翻弄されてしまう状態
⑨ソサエティ5.0=サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステム。経済発展と社会的課題の解決を両立。
⑩営利企業としては「常識」と捉えられているような慣習であっても、社会課題の顕在化度合いによっては、ステークホルダーから再考を迫られる可能性がある。
⑫ブロックチェーンを活用した豚肉のサプライチェーンの透明化
第3部 SDGsが加速させる企業を取り巻くステークホルダーの変化
スタークホルダー①政府②機関投資家③NGO④消費者
日本政府は、産業界の守旧的な利害に政策を合わせる
◇第6章 企業をサステナビリティ方向に誘う政府規制
「透明性」透明性それ自体は課題を解決しないが、透明性を高めることで、NGOなどが実態を調査することができ、企業に対して改善に向けた提言を行なうことを容易にする
◇第7章 資本市場におけるESG投資の拡大加速
全般的な傾向としてESGが企業価値にポジティブな影響を与える
自社の事業と関連性の高いゴールを見据える
◇第8章 SDGs採択により威力を増すNGOのアドボカシー
ものを言うNGO,手を動かすNPO
国際的なNGO,国内の地域の課題はNPO
◇第9章 「ビリーフ・ドリブン」度合いを強める消費者
信念、価値観に基づく消費
企業のレピュテーション
第4部 SDGsが照らす新たな経営モデルへのシフトに向けた戦略
◇第10章 抜本的な変革に立ち向かうための道筋
戦略の核心は勝つこと。問題なのは勝ち方。
政略カスケード
①勝利の大義は何か(経済価値と社会価値、定量目標、世界が合意した羅針盤)
②どこで(顧客セグメント)
③どう(社会課題による経済損失=潜在的な市場規模)
④新たにどんな能力を備えるか(インテリジェンス、サプライチェーン、ブランディング、アドボカシー)
⑤どんなマネージメントシステムが重要か(組織、管理指標、プロセスを再定義)
◇第11章 何を目指して変革を進めるか―What Is Our Winning Aspiration ?
パーパス起点で大義を掲げる
ABCルール
A真正性:具体性が熱狂を生む
Bバランス:ビジネスと持続性
C一貫性
◇第12章 どこで戦うか―Where Will We Play ?
マトリックスによるポジショニング
ステークホルダーの関心度×自社の優位性
◇第13章 どう勝ち抜くか―How Will We Win ?
SDGs×自社が有するアセット×スタートアッププレイヤー
日本企業がもつ壁①社会課題から市場を発見できない②既存の枠を超えた事業範囲に踏み込めない③ルール形成力がない④外部の知を上手に巻きこめない⑤全社に行きわたる活動に昇華できない
◇第14章 新たにどんな能力を備えるか―What Capabilities Must We Have ?
—-1 司令塔としてのサステナビリティに関するインテリジェンス機能の確保
ルールテイクからルールメイク
—-2 事業基盤として必須のサステナブルなサプライチェーン
リニアVSサーキュラー・エコノミー
—-3 エコシステム形成を後押しするブランディング力の重要性
ステークホルダーとのコミュニケーション
①消費者:ファンづくり
②投資家:善い社会づくりのための資金提供者
③サプライヤー:業界の発展に向けた切磋琢磨の相手
④NGO:大義に共感する推進アンバサダー
⑤政府:実現のための後ろ盾
SDGウォッシング、グリーンウォッシング
—-4 市場を変えるアドボカシー能力
社会にとっての利益の立場から、自社の意義を語れるようにならなければならない。
◇第15章 新たにどんなマネジメントシステムが必要か―What Management Systems Do We Need ?
①外圧への改善
②改革に向けた着火機能の具備
③強いリーダーシップに導かれる全社改革の推進
④自律的なマネージメントシステム
既存事業の遂行×新事業創造→持続的成長の実現
自社の事業が成長するほど、世界がよりよくなるような事業創造