『地域の力を引き出す企業』
『地域の力を引き出す企業』
グローバル・ニッチトップ企業が示す未来
ちくま新書 1268
細谷祐二
7
先進国が直接投資の形で生産や活動の拠点を移していく
人件費の差だけではなく
人口増加や生活向上の意欲に支えられた旺盛な需要
9
GNT企業は特定分野に特化するため、環境変化により市場を失うなどリスクも多い。
27
四国と北陸にNT型企業が集中している。
江戸期など古くから伝統的産業が時代や環境の変化に適応し新規事業分野を開拓してきたという歴史的背景
78
課題とは俳句の季語と同じで、課題が着想を生む
100
治具とは英語のjigの当て字
112
ドイツの日本と違い、商社や卸の発展がきわめて低調でメーカー直接販売が未だに中心である。ドイツの見本市Messeの由来は協会のミサにあり、中世の12世紀から、日曜日のミサに集まる人を目当てに、周辺からモノを売るために人が集まり、市が立った。
118
進化成長論
①供給側の生産性向上
②需要側の製品多様性の拡大
119
「需要飽和」
製品多様性の拡大が圧倒的に重要になる
120
1990年代以降の日本では需要飽和。買いたい製品がないため不動産など。
米国は他国からの流入人口が多く、需要飽和に程遠く、既存製品に旺盛な需要。
127
利益率の予測が難しい新規案件は提案されなくなる
128
大企業の一定の市場規模に達しない製品の開発を断念。
不思議なことに業種を問わず、市場規模100億円が下限
137
同族企業は、情報開示義務の少ない法人形態を選択
140
企業の存続益より、売却益を選好する
198
GNT企業の経営者の発言に共通するのは、産業の発展には、産業の発展には官公需なり民需なりの需要が欠かせないという点
215
現在活躍する日本のGNT企業も、大企業との共同開発などを通じ競争力を高めた、大企業によって育てられたという面がある。
217
大企業の行動
①ユーザー、需要面
②開発初期段階で課題、ニーズを大企業がユーザーの立場から提示
221
世界の需要を取り込む工夫として外国企業を巻き込むことは不可欠な課題となる
229
大企業に期待されること
①市場ニーズの提供
②製品を購入する需要者
産学連携も企業間連携も、広域で行なわれて初めて実を結ぶことが多い
239
アジアの集積で活躍する企業家は、シリコンバレー周辺の大学に留学し、卒業後仕事を通じて十分な人的ネットワークを築いてから、自国に戻り経営者となり、シリコンバレーの企業と取引をする
242
自分が元気で、従業員や使える機会を引き取ってくれる企業がいる間に工場をたたもうとする
247
3つの課題
①大企業にニーズを持ちこんでもらう
②産学連携など広域連携
③非価格競争力のあるニッチトップ製品で海外市場を開拓